タイで働き社会保険料を支払っていたので、55歳で老齢年金がもらえました。【経験談】

タイで仕事
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サワディーカップ。タイ在住18年の「たきんにょ」です。

タイで働き、毎月受け取る給与明細を見て、「社会保険料」が差し引かれているのをお気付きの方も多いかと思います。
月に750バーツとか450バーツとか差し引かれているやつです。
この社会保険料の内訳には「老齢年金」に充てられている部分があり、55歳以上になると日本人でも老齢年金を受け取ることができます。
申請して受け取るためにはいくつか条件がありますので、それら条件を満たすことが必要です。

実は私、今年ちょうど55歳になりまして、実際に老齢年金の申請手続きを自分でしに行ってきました。
そして数週間後、無事、銀行振込で受け取ることができました。
いくらくらいの金額がもらえるんだろう?
気になりますよね。
今回は、私が実際に受け取った金額も含めて、経験談をご紹介します。

もしかしたら、タイで以前働いていたあなたも、申請すると老齢年金を受け取ることができるかもしれません。
これからご紹介する受給条件を確認の上、該当しそうであれば、トライしてみてはいかがでしょうか。
ちょっとしたお小遣いを得られるかもしれませんよ。

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タイの老齢年金の仕組み

1)社会保険の中の老齢年金

タイでの社会保険制度ですが、従業員の月給に対し、従業員と会社がそれぞれ5%ずつを毎月、社会保険事務所に納めます。
但し、計算する際の従業員の月給額は15,000バーツが上限であり、それ以上に月給がある人でも
15,000バーツx5%=750バーツ が上限となります。

5%が基本ですが、条例により減額される月もあります。
最近では、新型コロナに対する特別措置で、指定された数か月間は3%にするとの条例もありました。
「今まで750バーツ引かれてたのに、450バーツに下がってる~!」
と給与明細を見て気付いた方もいらっしゃるかもしれません。

尚、雇用側である取締役は、社会保険への加入・支払い義務はありません。
ですので、タイ現地法人の取締役として働いている方は、社会保険料を納めていない場合もあります。
社会保険料を納めていなければ、当然、老齢年金の権利もありませんので、ご注意ください。

さて、基本の5%ですが、その内訳は以下となっています。

年金制度イメージ

「1.5%」→健康保険(傷病、出産、心身障害、障害、死亡)
「0.5%」→雇用保険(失業保険)
3.0%」→老齢年金、育児手当

よって、老齢年金は「3%」部分が積み立てられている仕組みとなります。
その「3%」部分をベースに、支払月数により受け取る老齢年金の計算がされることになります。

ちなみに、老齢年金以外の保険(健康保険や雇用保険など)の内容をお知りになりたい方は、こちらのサイトを参考にしてみて下さい。

2)老齢年金の種類(支払月数別)

老齢年金にはいくつか種類があり、支払月数により分かれます。

支払12ヶ月未満
「個人負担分x月数のみ」1回支給(会社負担分や利息は支給されない)

支払180ヶ月(15年)未満
「(個人負担分+会社負担分)x月数+利息」を一時金として1回支給

支払180ヶ月(15年)以上
「毎月3000バーツ+180か月を超える12か月ごとに1.5%上乗せ」を、亡くなるまで毎月支給

※注:
2022年5月10日の閣議で社会保険制度の改正案が承認され、今後、以下が適用となる可能性が高いです。
①については、「48ヶ月未満」とする
③については、毎月支給ではなく一時金で全額支給も選択可能
とする
申請時は最新の情報をご確認下さい。

3)老齢年金の受け取りに必要な条件

老齢年金を申請して受け取るには、まず以下の条件を満たす必要があります。

◇タイで就労時に社会保険料を支払っていた
◇年齢が55歳以上である
◇申請時にはタイで就労しておらず、社会保険料を支払っていない

そして、申請に必要な資料や情報は以下となります。

①タイの社会保険番号(13桁の数字)
②パスポートの顔写真ページのコピー
③振込先の銀行口座の通帳コピー(入出金が可能な生きている口座)
④申請書(手続きする社会保険事務所に置いてあります)
⑤タイでの住所(申請書に記載が必要。後日、通知書が郵送されるため)

申請手続きは、本人が行くのが一番手っ取り早いですが、タイ語ができないと、かなり厳しいと思います。
尚、委任状などの資料を揃えれば、本人が行かずに代行申請も可能のようです。

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実際に老齢年金の申請をした経験談

1)老齢年金の申請手続き方法

冒頭にも書きましたが、実は私、今年ちょうど55歳になりまして、実際に老齢年金の申請手続きを自分でしに行ってきました。
申請に行く場所は「社会保険事務所」です。

社会保険事務所外観

そして手続きしたカウンターは、新型コロナの影響だと思いますが、風通しの良い1階の駐車場でした。
椅子は屋台のようなプラスティック椅子で、ビニールの仕切りで、なんとも殺風景なカウンターです。

手続きカウンター

でも、私が外国人だからかもしれませんが、係員の皆さんは誰もがとっても親切でした。
申請書はタイ語しか書かれていないのですが、記入はカウンターのお姉さんが全て書き込んでくれました。
優しい。。。そしてありがたい!

申請書

そして、そのお姉さんがパソコンにデータ入力し、私の老齢年金の金額を口頭で教えてくれました。
私は2004年から6年半ほど社会保険料を支払っていたのですが、「68,400バーツ」とのこと。
思いのほか多くて、これは結構嬉しい金額です。
そして、「2か月以内に銀行口座に振り込まれます。」と言われました。

2)老齢年金の金額通知書の受領

手続きして約1週間後、住んでいるアパートの郵便ポストに一通の手紙が届きました。

通知書の封筒

中に入っていた通知書は、これまたオールタイ語です。
内容をめちゃくちゃはしょって要約すると、

申請を受理したので、指定の口座に一時金を5日後に振り込みます。
もし、本内容に同意できない場合、30日以内に申し出ることができます。

と言ったようなことが書かれていました。

そして金額欄を見ると、なんと!!
事前に聞いていた金額以外に、利息48,258バーツ」が別に書かれていました。
10年以上も経過すると、こんなに利息が付くんですね~。

通知書の金額明細

そして合計金額は、なんと「116,658バーツ」!!
これはかなり嬉しい金額です。ありがたや、ありがたや。。。

そして手続きした日から2週間後、私の銀行口座にちゃんと振り込みがありました。

銀行入金画面

ありがたや、ありがたや。。。

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まとめ

タイで働き、社会保険料が毎月の給与から差し引かれていた方は、55歳以上になると日本人でも老齢年金を受け取ることができます。
但し、申請して受け取るためにはいくつか条件がありますので、それら条件を満たすことが必要です。
今回、実際に老齢年金の申請手続きを、自分でしに行ってきた経験談をご紹介しました。
もしかしたら、タイで以前働いていたあなたも、申請すると老齢年金を受け取ることができるかもしれません。
ちょっとしたお小遣いを得られるかもしれませんよ。
但し、正直言って、タイ語力に自信がないと、一人で申請するのは、ちょっと厳しいと思います。
また、日本に帰ってしまった方は、どうすれば良いか、分からない方も多いかと思います。
各個人の状況にもよりますが、代行での手続きができるかもしれません。
老齢年金の申請にトライしてみたい方、代行手続きを受ける会社のご紹介も可能ですので、お問い合せ下さい。

本日も読んでいただき、ありがとうございました。コープクンカップ。

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