サワディーカップ。タイ在住17年の「たきんにょ」です。
海外にいると、医療に対する不安、ありますよね。
言葉の問題や、医療水準、医療に対する考え方など、日本とは違う環境で、戸惑うことも多いと思います。
しかし、私が住むタイにおいては、日本人在住者が多いこともあり、日本語環境は充実しています。
私が健康診断などで愛用しているタイの「バムルンラード病院」では、日本語でのセミナーが不定期で開催されます。
私は、そう言った機会を積極的に利用して情報収集し、海外での不安を少しでも解消するように努めています。
【ご参考】 ※過去の記事
昨年2020年10月31日に開催されたセミナーの記事
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そして、つい先日も、私が尊敬してやまない日本人医師の百武加恵先生のセミナーが開催されるというので、もちろん参加して来ました。
今回のセミナーのテーマは、以下の二部構成です。
【セミナーのテーマ】
①「タイの医療事情~日本との違い」
②「コロナウィルスワクチン最新情報」
とても分かりやすい説明で、非常に有用な情報だと思いましたので、情報共有させていただきたいと思います。
バムルンラード病院と日本人医師の百武先生のご紹介
日本人がタイのバンコクでよく行く病院の中では、私は「バムルンラード病院」を愛用しています。
私は毎年一度、このバムルンラード病院で健康診断を受けています。
【ご参考】 ※過去の記事
バムルンラード病院での健康診断の記事
場所や行き方などの情報も載せていますので、是非ご覧下さい。
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そして今回のセミナーの講師でもある百武先生のご紹介です。
ご講演当日の自己紹介のスライドも載せておきます。
第1部:「タイの医療事情~日本との違い」
(1) タイの病院システムの特徴
・病院によって、料金やサービスには大きな差がある。私立は高い。
・私立のバムルンラード病院の場合、アメリカの病院よりは安い。
日本の保険なしでの金額と同等レベル。
(2) タイの医師の特徴
・アメリカの教科書を使っているため、診断や治療はアメリカ式。(日本と違う)
・専門でない部分は要注意。プライドが高いので、知らないと言わない。
・専門分野の医師へのセカンドオピニオンも活用する方が良い。
・医師の収入はドクターフィーであり、歩合制。よって、経験豊富な医師は、支給額が高い私立に集まる傾向。
(3) タイの病院スタッフの特徴
・看護師の人数が多いので、手厚い看護が期待できる。
・但し、レベルが不均一なことは否めない。
・通訳もピンキリ。長く勤めていて、医療用語に慣れている人は人気が高い。
(4) タイの私立病院の良い点と悪い点
【良い点】
・医師やスタッフの数が多いこともあり、検査や手術を早く受けられる。
・病床数や、看護師が多いこともあり、入院拒否がない。
・設備は整っており、医療レベルも大丈夫。
【悪い点】
・タイはアメリカ式なので、日本とは治療方針が異なることがある。
・保険がないと高い。但し、日本の保険なしでの金額と同等レベル。
(5) タイの病院の上手な受診の仕方
・分からないことは、自分から積極的に医師に確認する。自分から聞かないと、分かっているものと思われる。
・医師には専門分野があるので、診察前になるべく症状を言っておいて、専門の医師を予約する。
・通訳も、長く勤めていて、医療用語に慣れている人を指名予約する。
・緊急の場合、救急車は高くて時間も掛かるため、できれば自力で行く方が早くて良い。
(6) 日本の病院の良い点と悪い点
【良い点】
・日本食が食べれる。身体が弱っている時には、やはり日本食が落ち着く。
・病状を日本語で丁寧に聞けるので、納得できる。(変な話、あきらめもつく。)
【悪い点】
・検査や手術に時間が掛かる。
・スタッフや病床数が少ないこともあり、入院を拒否されることがある。
・タイのような、多人数での完全看護は期待できず、家族のサポートが必要。
(7) タイの病院と日本の病院のどちらが良いか
・結論として、手術や入院を伴うような症状の場合は、やはり日本の方が良い。
・但し、万一、タイで治療を受ける場合には、百武先生に相談するのが良い。アドバイスや専門医師の紹介などが可能。
第2部:「コロナウィルスワクチン最新情報」
(1) タイのワクチン計画
・タイでは現状、「シノバック」と「アストラゼネカ」のみが承認されている。
・一般市民には2021年6月から接種開始予定。
・2021年12月までに3050万人分のワクチン(アストラゼネカ製)を自国生産する。
(タイの人口は6900万人であり、半分にも満たない。。。)
・2021年3月13日のセミナー当日時点で、バムルンラード病院には未だ1本もワクチン入荷なし。
・病院が個別でワクチンを手配しようとしたが、ワクチン会社が政府以外の販売拒否で不可。
(2) タイで日本人がワクチンを接種できるか
・前述のタイのワクチン計画、および病院での個別手配が不可の中、現状は見通し立たず。
・日本からワクチンが配布される可能性も?(こちらも全くの未定)
(3) 現状の世界のワクチンの種類
・「ファイザー」と「モデルナ」は、凄まじく効く。但し、タイでは認可されていない。
・タイでは現状、「アストラゼネカ」と「シノバック」のみが承認。
・「アストラゼネカ」と「シノバック」は、有効性の面では見劣りする。
・特に「シノバック」は中国製であり、正直心配。(ちゃんとした論文が無いため)
・タイで現在申請中の「ジョンソンエンドジョンソン」は良さそう。認可待ち。
※更新情報(newsclip.be記事)
2021年3月25日 タイ当局、ジョンソン・エンド・ジョンソンの新型コロナワクチン承認
(4) ワクチンを打つメリットとデメリット
【メリット】
・自分が感染するリスクを下げる。
・重症化するリスクを下げる。
・集団免疫ができる可能性に貢献。(接種率70%以上)
【デメリット】
・副反応のリスク。特にアナフィラキシー。
但し、ワクチン接種後のアナフィラキシーで死亡した人はいない。
発生頻度は100万人に5人と低い。ハチの場合、100万人に5000人。
(5) ワクチンは打つべきか
・ワクチンを打つメリットが、打たないデメリットを上回ると考える。
・特に重症化リスク因子がある人は、打つことをすすめる。
・最終的には自己判断。情報を集めつつ、自分の優先順位を考えて決めるべき。
まとめ
本日は、バムルンラード病院の百武先生のセミナーについて、ご紹介しました。
【セミナーのテーマ】
①「タイの医療事情~日本との違い」
②「コロナウィルスワクチン最新情報」
今回の百武先生のセミナーでも、タイ在住者が知りたい情報を、大変分かりやすく説明していただきました。
本記事は、特に私が気になった部分を抜粋して情報共有しています。
尚、本セミナーの全編の動画も公開されています。
1時間41分と、長い動画ですが、ご興味あればご視聴下さい。
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本日も読んでいただき、ありがとうございました。コープクンカップ。